飲食店にやりがいなんかいらない。巧みな経営者の裏表を暴く!

仕事のやりがい。

 

とかく飲食店で働いていると声高に叫ばれるフレーズです。

 

 

 

「地球上で一番たくさんのありがとうを言われるグループになろう!」

 

「世界中から飢餓と貧困を撲滅するためにフード業界世界1を目指す!」

 

 

こんな崇高で尊い目標に向かって突き進めるなんて僕たちはなんて幸せなんだろう!

なんてやりがいがあるんだろう!

 

 

だから長時間労働なんてヘッチャラだろう!

だから給料低くてもヘッチャラだろう!

 

 

いやいや冗談じゃありません。

 

やりがいの以前に最低限のルールは守ってほしいものです。

 

やりがいなんかいらないから早く帰らせてください。

 

 

やりがいを誇張する理由

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飲食店で仕事をしていてどんな時にやりがいを感じるか?といった質問に、

 

「接客をしていて、お客様にありがとうと言ってもらえた時です」

 

と答える人は多い。

 

これはもちろん率直な感想で、人間誰しも人の役に立っていると感じる瞬間って素直に嬉しいと感じるものです。

 

これはある意味で人間の本能とも言えます。

 

複雑な心の発達した人間は他の動物と比べて、人に感謝されるという事に感動するのが普通です。

 

 

巧みな飲食業の経営陣はえげつなくもこの人間の本能を利用します。

 

 

[normal_box2 color=”orange” border=”b3″]・ありがとうが増えれば働いている人のモチベを上げられる

 

・ありがとうが増えればリピーターが増えお店は繁盛する[/normal_box2]

 

よってこの2点をセットにすれば、飲食業独特の過酷でダークな匂いもかき消せる。

 

 

こういった理屈で、お店側もお客様に感謝される仕組みをどんどん構築していきます。

 

「〇〇くんもお客様にありがとうと言われ名前を覚えてもらうぐらいになれよ!それがやりがいにもつながるから。」

 

こんな言葉を投げかけられその気にさせようとします。

 

 

しかし冷静に考えてみれば、この「ありがとう」は嬉しくなるという人の心理作用を巧みに利用した、ある意味で飲食業のダークな面を伏せるための隠蔽工作なのです

 

 

そのため多くの飲食店では

 

  • ありがとう
  • 感謝
  • 素直

 

こういった肯定的な言葉が氾濫している。

 

 

飲食店がブラックと言われる最高の由縁4つを大暴露!

 

 

社員の幸福

ちょっと壮大な感じですね。

 

あなたなら社員の幸福っていったら何を想像するでしょうか?

 

 

当然ながら人それぞれです。

 

 

[normal_box2 color=”orange” border=”b3″]・家で家族とゆっくりする時間

 

・趣味に没頭する時間

 

・仕事を終えて家で一杯飲む時間

 

・安定した生活[/normal_box2]

 

幸福って一言でいってもその形はホント様々です。

 

幸せというものは簡単に言えば実態がなく、なんとなく感覚で考えているだけで測れるものではありません。

 

 

実はここでもこの漠然とした「社員の幸福」に飲食店経営陣はつけこんできます。

 

 

「社員の幸福は仕事にやりがいを見出すこと」

 

 

といってしまえば、一日の大半を長時間拘束される飲食業では、その仕事という枠内でやりがいを見出そうとしてしまうのです。

 

自分自身でも何となくの幸福しか描けていないから、会社に言われるがままに流されてしまう。

 

当たり前ですが、仕事の中にやりがいがあるのかどうかを決定するのは会社ではありません。

 

 

決めるのは自分自身です。

 

 

仕事を含めた日常生活の中で、それぞれの個人が取捨選択していくものです。

 

その中で何が幸せで何がやりたくないのかを自分で決めていく。

 

往々にして長時間働いていると、「会社の幸福」が「社員の幸福」にすり替わっていることに気付きます。

 

 

会社で決められる形式的なやりがいなんかいらないと言えるでしょう。

 

 

会社はあくまでも取引先の関係

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会社に入社するにあたっては雇用契約書なるものを交わします。

 

ここで改めて確認しておかなければならない事が一点。

 

 

会社は自分自身にとっては単なる取引先でありそれ以上でも以下でもありません。

 

 

契約書に沿って決められた業務を遂行し、決められた期日にその対価を受け取る。

 

 

それだけです。

 

 

そこに感情や理念などは関係ないです。

 

 

よく会社でこんな光景に出くわしませんか?

 

 

「プライベートは大変だと思うが仕事中は感情をおさえろ」

「業績が悪くてボーナスが出ないが、お前のローン事情など知ったことではない」

 

 

要はこれって全部、私的な事、内的な事は仕事上は関係ない。という意味です。

 

 

当然です。

 

雇用契約書にはプライベート事情を考慮するなんてことは謳われく、あるのは労使の関係化が貫かれるだけ。

 

 

しかし裏を返せば逆も然りです。

 

 

「休日返上で頑張っている人もいる」

 

「お店のオペレーションを考え早出や店舗に泊まりこんでいる人もいる」

 

 

稀にこんな事を頭ごなしに押し付けてくる上司や社長もいます。

 

しかしこういった事情は一切関係無いわけです。

 

「ふ~んそうなんですか」

 

で情報として耳に入れるだけで終了です。

 

あくまで個人で会社と取引しているだけ。

 

むしろ自主的に休日返上や早出をしている人は契約違反をしているとも見れます。

 

 

自分の都合に合わせてプライベート事情を使い分けるなんて汚いやり方と認識すべきでしょう。

 

 

やりがいに夢を織り交ぜる経営手法

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飲食業は夢のある仕事だ。

 

こんな事を言う経営者は多い。

 

居酒屋甲子園やS1グランプリなどでも頻繁にこの「夢」という言葉が使われる。

 

 

なぜか?

 

 

「夢」という言葉には明るい将来というイメージが付随します。

 

「こうなったらいいな」という理想型とも言えるでしょう。

 

 

平たく言えば人間を乗せやすいワードなのです。

 

そりゃそうです。誰しも悲観的な将来に向かって頑張るなんて人はいないのですから。

 

 

希望に満ち溢れる将来へと突き進むのであれば人を動かしやすく、扇動もたやすい

 

 

夢を追うことは幸福を掴むことだ。だからきついこと辛いことにも我慢して頑張ろう。それがやりがいだ。

 

こういった理屈が立てやすいわけです。

 

 

[bm2 color=”orange”]・夢に向かって長時間労働もいとわず突き進む

 

・夢に向かって休日も返上

 

・夢に向かっているなら人手不足でも踏ん張れる 

 

[/bm2]

 

 

こういった経営陣にとっては願ったりかなったりの状況が作れるのです。

 

 

おそらく内心では、

 

 

「夢って便利な言葉だな」

 

 

と思っている事でしょう。

 

 

飲食店の社員を辞めたい人へ

 

最後に

年々飲食店で働く若者は減り続けています。

 

ある意味でそれは当然の帰結といえます。

 

低賃金で長時間労働をさせ、幸福や夢、やりがいなどの言葉の威力を知っていながら、それを自らの経営のコスト削減や強引な人員確保のために濫用しているのだから。

 

うわべだけテイのいいことを装っても結局は全てバレてしまうのが関の山でしょう。

 

飲食業は現代人が求めるライフスタイルにマッチングしにくくなっているビジネスと言えます。

 

 

今回の記事をお読み頂いた読者さんで、自店で起こっている事で思いあたる節があればこの記事を重ねてみて下さい。